厚生労働省が発表している生活基礎調査において、ケガ、病気の自覚症状での腰の順位は男性1位、女性2位という結果になっています。
日本人が長年抱えている腰の悩みに対して今の自分の体がどのような状態なのか?どのようなストレッチや体操がいいのか?という疑問を今回解消し、日常生活でも簡単に対策できる内容をご紹介致します。

1腰痛を予防する体操

腰痛を効果的に改善する体操

日々の同じ姿勢や同じ動作が筋肉に負担をかけていきます。
人は痛みがあると、そこに痛みが生じないように無理な動作をしていきます。その繰り返しにより筋肉が正常な働きができず、負担がかかる為、余計に症状を悪化させてしまいます。
改善する為に、正しい姿勢や日常で継続して体操やストレッチを行っていくことが大事になります。

[1] 腰伸ばし
座った状態で手を組み天井に向かって伸ばし、ゆっくり左右に身体を捻り腹を伸ばしていきます。次に左右で体を横に倒してお腹の側面を伸ばしていきます、最後に前に倒して腰を伸ばしていきます。伸ばしている時は呼吸も行いながら伸ばしていきましょう。これを3セット行っていきます。

2腰痛の痛みを改善する体操

(1) ぎっくり腰になった時の体操

ぎっくり腰対策の体操

ぎっくり腰の予防で一番必要なのは筋肉トレーニングと腰回りのストレッチになります。
ぎっくり腰になる方で多いのは背筋の筋肉が強く、お腹の筋肉が弱い人が症状をきたす方が多くおられます。これはお腹の筋肉が弱くなると腹筋と背筋の拮抗する筋肉バランスが崩れ、お腹の中で空気圧である腹圧が弱くなり、筋肉への捻じれや背骨・骨盤の歪みを発生させてしまい筋肉、関節へ負担がかかりやすくなります。
特に体型的な点からもお腹が出ている方が腰を反ってしまう反り腰になってしまっている方は、それが原因でお腹の筋肉が弱くなり腹圧が低下し腰の筋肉に局所的に負担がかかる状態になり腰の筋肉が負担に耐え切れなくなった際にぎっくり腰を発症しやすくなります。
この状態を予防する為に必要なのがお腹の筋肉を鍛える事と腰回りのストレッチが必要になってきます。

[1] ヒップリフト
仰向けになり膝を曲げお尻を上ゆっくりに上げていきます。その状態を5秒キープしてゆっくり下に下げていきます。これを5セット行います。
[2] 殿筋群のストレッチ
仰向けになり片方の膝を抱え込みます。お尻の筋肉が伸びているのを確認しながら5秒伸ばしていきます。左右とも5セット行います。
[3] 大腿部の筋肉トレーニング
仰向けになり両膝を曲げて片足の足を上げます、その際片膝は伸ばした状態となります。最大に上げた状態を5秒キープしてゆっくり下げていきます。左右とも5セット行います。
[4] 腰の捻りストレッチ
仰向けになった状態で両膝を曲げ肩が床についている事を意識しながら、踵を支点にした状態で足を左右にゆっくりと振っていきます。これを5セット行います。
[5] 膝抱え込みストレッチ
仰向けになった状態で膝を両手で抱え込み、お尻の筋肉を伸びている事を確認しながら伸ばしていきます。これを5セット行います。
[6] 腰反りストレッチ
うつ伏せになり肘を伸ばしていきます。お腹が伸びている状態を意識しましょう。5秒伸ばしゆっくり肘を曲げて元に戻っていきます。これを5セット行います。
[7] 腰捻りストレッチ
仰向けになり片手で片膝を持ち体を捻ります。その時に肩がなるべく浮かないように意識する。5秒ゆっくり伸ばし息をしながら行う。これを5セット行います。

(2) 慢性腰痛を改善する体操

慢性腰痛を効果的に改善する体操

腰痛の場合、腰の筋肉だけではなく腰回りの筋肉にも負担がかかり伸びが悪くなり固くなってしまいます。そうなると腰の筋肉に対して負担が増加し悪循環が発生してしまいます。そうならない為に、腰の筋肉と腰回りの筋肉に対しての体操をご紹介いたします。

[1] 手、足、腕伸ばし体操
仰向けに寝て両手を上に上げて、手、足、お腹がしっかり伸びている状態を意識して深呼吸を行っていきます。
10秒を3セット行います。
[2] 体捻り体操
仰向けになり両膝を立てて両膝を左に倒し、右膝を左手で添えるようにして、顔を右側に向け深呼吸をします。左右とも行い10秒を3セット行います。
[3] 太ももの前面ストレッチ
左側を横にして左手は真っすぐ前に出して、右膝を曲げて踵がお尻につくように右手で近づけさせます。
その際少し開脚しながら深呼吸を行い、息を吐いた時に踵をお尻に引き寄せるように持っていきます。左右とも行い10秒3セット行います。
[4] お尻・腰のストレッチ
仰向けになった状態で手で膝を抱え込み、お尻と腰を伸ばしていきます。5秒を3セット行います。
[5] 太もものストレッチ
床に座った状態で足を前に出し上半身を前に倒して足を伸ばしていきます。3セット行います。
[6] 背中・腰のストレッチ
膝を床につけて肘を伸ばした状態で手を前に伸ばしていきます。5秒を3セット行います。
[7] 手を頭の上に上げ深呼吸
仰向けになった状態で腰に下にクッションを挟み腰を反らせます、手を頭の上に上げ深呼吸を行います。3セット行います。

(3) 椎間板ヘルニアを改善する体操

椎間板ヘルニアと言われた時の日常での対処

椎間板ヘルニアは、発症した際に椎間板が炎症を起こしている神経を圧迫し痛みが発生することがあり、さらに神経を圧迫ししびれを発症してしまいます。
その為、安静時、動作時にズキズキする痛みが伴う為、筋肉が緊張し固くなっていきます。
固くなった筋肉を鍼やマッサージで緩める事により動作時の痛みが軽減したり、緩和していきます。
自宅での筋肉を緩める対処方法をご紹介していきます。

カイロでの対処方法

カイロを筋肉に充てることにより、筋肉の緊張が和らぎ、血管を拡張させ痛み物質や老廃物質を体外へ排出しやすくなります。

[1] 腰
骨盤と背骨の連結部分に充てる。
[2] お尻
お尻のえくぼ(少しへこんでいる個所)に充てる。
[3] 太もものつけね
お尻から少し下がった、お尻と太もものつけねに充てる。
[4] すねの側面
すねの側面、外側に充てる。

お風呂での対処

入浴することによって、血のめぐりが良くなり痛み物質が、老廃物質が体外に促されやすくなり筋肉の快復を促進させる働きがあります。15分程度入浴する。

腰痛は、命に関わる事はないですが、一度発症すると症状が繰り返し出てしまい、日常生活や仕事の差し支えることになります。
普段の生活習慣が歪みを発生させ局所的に筋肉に負担を発生させ痛みや症状を発生させます。
まず日常の生活を改善し、ストレッチや体操などを行い健康で充実した生活を行っていきましょう。